超ひも理論

はじめての“超ひも理論”―宇宙・力・時間の謎を解く
これは自分の好奇心で読んだ本の一冊。
著者は河合光という京大理学部物理の教授。
超ひも理論でひとつのかたちの定式化に成功したり、仁科賞(物理で有名な賞のひとつ)を受賞した最前線にいはるひとりである。
僕もこの人の書いた量子物理学の本を使ってたけど、難しくて結構なげだしがちやった(笑)
数式で辿るというより、物理的イメージを掴んでもらうというのに重きをおいていて、わかりやすい表現で書かれていてすごく読みやすい。
物理学の教科書を一冊読むのは苦行でしかないのだけれど。

この本の題名は超ひも理論である。
原子、素粒子、そしてもっとこまかく見ていくと粒子ではなく、ひものカタチをしているのだという。
それを記述するのがひも理論である。
そして、これは
theory of everything
であり、すべての力をひとまとめに記述するトランプのジョーカーのような理論でもある。
電磁気力・重力・つよい相互作用・よわい相互作用。
これらはもともとひとつであったが、分岐することになる。
では、どのような状況のときにこれらは統合されていたか?
それは、高エネルギーのときである!!
ここで、この本のメインテーマのひとつである宇宙論がからんできて、高エネルギー状態、つまり宇宙の起源と密接にからんでくるのだ!
どれくらいのときに4つの力が統合されるのかというと
10^18GeV
もはやとてつもなくでかいということしかわからないがそれは…。
宇宙の起源の状態である。
このときの宇宙の大きさというのは、プランク長という程の微小な大きさでどれくらいの長さかというと、もはや時空を定義できない微小時空の限界でもある。
どんどん究極に小さいものをみていくということは、さらに高エネルギーのものを見つめるということと同義であり、それは全ての始まりを探るということである。
その手段が超ひも理論なのだという。

この本は宇宙が膨張するとは逆方向に、つまり、どんどん力が統合される順に書かれているが、小手先だけで物理、宇宙論を論じるのではなく、十分教科書として通用するくらいの中身を持っていて、かなり好奇心が満たされた。
実際読んだ内容分を勉強しても数式はおっていけないのだとうけど(笑)
最初の量子物理でもひいひい言ってるんやから。
どれだけの人がこういうのに興味あるんかわからへんけど、かなりオススメ。
興味ないひとにとてっては、まさに宇宙語です。

僕は途中、宇宙のはじまり・すべての始まりっていうのは、なんだか宇宙的な寂しさを感じてこの本を読んでました。
終わりを知るっていうのも一抹の寂しさのようなものを感じるけど、これが始まりかって思うと寂しさに似たような気持ちなる。
[PR]

by yoshi_kyoto | 2006-03-26 19:47 | book  

<< TNK えーんぐりんしゅ >>